ここはお前の日記帳

主にはてなブログやはてなブックマークから気になったことを

フェミの味方ではないが

zeromoon0.hatenablog.jp
この記事には疑問点がいっぱい湧いたので
ちょっと書いてみたい。




とりあえず
この記事の主張をまとめるとこう。
1・ルミネの当該CMはセクハラで平凡なドラマで胸糞悪い結末だからダメだった
2・ルミネ炎上の発端ブログ(以下"底辺ブログ")は
  金儲け目的で恣意的に感情を煽っており前科豊富なクソ
3・ルミネの謝罪はパーフェクトなのにまだ不満な奴等はヤクザ





1.発端となったブログはどんなインチキをしたのか

読めばわかる通りかなり攻撃的で恣意的な編集がなされています。
大筋はあっているのですが、なかなか一方的に男性をこきおろしています。

まず”読めばわかる通り”じゃなくて
引用のうえ具体的にここがこうおかしいぐらい書いてくれないと批判になりません。
具体性なく「攻撃的」「恣意的」「なかなか一方的」だけじゃ
そのブログの管理人氏だって再反論不能でしょう。

実際に動画を見たり第2話を見ればこの女性にも問題がある、ということがわかるのですが一切そういう情報はなし。あくまでも「これは女性に対する侮辱であり攻撃である」というメッセージが読み取れます。


第2話は主人公が純情風イケメンにアプローチされてキョドってしまう話ですが
どこらへんから「この女性にも問題がある」と考えたのでしょうか?
少なくともメガネのセクハラを割り引けるような”問題”や落ち度があるとは思えません。
自称歴史好きが2人とも浅すぎるだろこのニワカがとかそういう問題はありますが


実はこのブログ、前科がたくさんあって

これ以降は長文で
底辺ブログがいかにたましいわるくて金儲け目的でイケダハヤトか…
ということが延々書き連ねてあって
ルミネCMの取り上げ方がどう問題あったかの指摘より何倍も長く、
そんなことよりどういう恣意的操作があるのかをもっと解説して欲しいところ。



結局今回の件で底辺ブログがどう恣意的インチキをしたのかよくわからないままです。
罪も無い俳優の顔をdisったあたりはどうしょもないけどな




2.ルミネの謝罪はそんなにパーフェクトだろうか

落ち度はないと思われます。

これ以上のいい手はないと思います*1。

ルミネの謝罪はパーフェクトな対応です。

この的確すぎる謝罪文

例えるなら、(中略)初代ポケモンで最後のライバルに勝つのに友達からもらったミュウツーで挑むようなものです。
「そこは最初にもらって自分で育てたポケモンたちで挑めよ!」って思うかもしれませんが、
ミュウツーだろうが御三家だろうが「クリアはクリアだし、ミュウツー禁止じゃあないでしょう」みたいなものと割り切ってください。

ルミネの謝罪について大大大絶賛しておられます。
ポケモンやらない子だったので最後のはよくわかりませんが。



私は「謝罪するんならあの謝罪文はおかしくね?」派です。
そもそもルミネのレジで打ち間違い100万円ありましたとかそういうミスなら
迅速にレジ直して、迷惑かかった客に迅速に補償して、が最優先であって
ネット発表なんか御詫び三行でもまあよかろうけれども
あの騒動はそういう性質では無いですよね。



堅い言いかたをすれ企業の姿勢が疑われたわけでしょう。
「現実にあるセクハラ圧力にさりげなく相乗りしながら味方ヅラで服売っちゃおうってスタンスなの?」
「あんたんとこは結局そういう考えなの?」
ということを問われてるんだから
「不快に思われたならすみません」では答えになってない。



あのCMはどうにも何がしたかったのかよくわからん部分はあり
「いや誤解を与えたかもしれないが、批判は当たってない
 第3話まで見てもらえば意図はそういうことではないとわかるんだ!」
のような陣地で謝罪せずに突っ張るならそれはそれでしたが、
早々に非を認めて謝罪しちゃうならば、
何を不味いと思ってるのかもわからない謝罪文では話にならないでしょう。
むしろ暗に「不快だって言うから頭下げるけど俺達に反省するところは無いよ」
と言ってるようにすら見えてしまう。


ちなみにブコメで「あの謝罪には誠意が見えない」という恐ろしいモノを見かけたのですが、
それはヤクザの恫喝と一緒です。

金を包めとか社長の土下座動画をネット公開しろとか言ってんならヤクザでしょうが
「おざなりな謝罪だなあ」っていう感想はヤクザなんでしょうか。

特に謝罪後に「何が悪かったのかを謝罪文に盛り込まなければ謝ったことにはならない」という
怒りにまかせたコメントが散見された

そもそも謝罪文を受け取るときに
何について謝ってるのかぼやかした謝罪文で納得する人のほうが少ないと思います。
ルミネの謝罪文をやたら褒め称えてる人達はじゃあ、
実際に自分が感情に絡む件で謝罪文を書くときにあんなん書くのかな?
書かないでしょ。危ないもの。
あれじゃ納得され辛いことぐらいわかってる筈なのに称えたがるのは
それこそ底辺ブログ管理人やその周辺気に入らないっていう感情が
一時的に自分の普段の道理を上回っちゃってるんじゃなかろうかと疑います。

ルミネを糾弾したい人たちにとって困ったものだったと思います。

「ルミネを糾弾したい人たち」は
頭を下げさせれば満足の戦いなんかしてるんじゃなくて
「どういう考えなのか」が聞きたい人たちなんじゃあないでしょうか?
何が悪かったか盛り込まれない謝罪文で火消しのみされることこそが困るのでは。
(「そうかい、じゃあこっちもルミネなんか無視だ!もう買わねーよ!」
  みたいな応酬は可能でしょうが双方にとって不毛で破滅的です)



3.個人顧客へのミスと、CMで炎上する案件と、どちらが重いか

「悪かった、ごめんね。動画取り消すね」とそれだけですから、これ以上の文句を封殺できます。このような対応ができるのは、
ルミネCMが傷つけたのが特定個人ではなく「女性のイメージ」というあくまでも漠然としたものだからです。もし特定個人であれば「何が悪かったのか」を明確にする必要があります。ところが今回はあくまでも漠然としたもの。

特定個人が被害にあったのであればそれ相応の謝罪が必要だと思うのです。
でも今回はあくまでも漠然としたもの。

読んでいくとここが決定的な食い違い点である気がします。
だって、なにかのミスで特定個人の顧客に害を及ぼしたのなら
その人にしかるべくお詫びして補償すりゃ終わりじゃないですか。
一方
・自社CMでセクハラ追認みたいなメッセージを流す
・それどころか「さぼってないで服買わなきゃね」のような購買へ追い立てる、
 自社に都合良い圧力としてセクハラ環境に相乗りする
の方がやらかしとしてよっぽどヤバいのでは。
少なくとも社会に発信してしまう影響力が全然違います。
(個別個人の顧客への不手際とクレームなんて所詮、
 ルミネぐらいの規模の企業ならどこでも毎日たっぷり来て対応してるでしょう。)



いまどきは企業側だって、
個別の顧客へのミスとリカバリー以上に
こういう事態のコントロールをより重大リスクとして扱ってるんじゃないかと考えますが
この人は「特定個人が被害にあった案件」の方が重いと捉えている。



まあ考え方かもしれませんが、
「ルミネが特定個人顧客へミスしてた!許せん!」て怒る大衆よりは
「ルミネがCMでセクハラ追認してた!許せん!」て怒る大衆の方が理解できます。
私は。



4.蛇足

ところでこの人の記事を読んでいて気になることとして
どうも1つの論点についてスタンスが2つ出てきたりします。
そういうのは大抵片方が本音で片方が取り繕いなんですが。

二重スタンス1 ルミネの謝罪対応は完全か不完全か

「かなり迅速な対応」というところです。

とりあえずの対応としては落ち度はないと思われます。

あれ以上の対応を短期間でやれってほうがクレーマーです。

ルミネの対応について
「短期間なんだから」「とりあえずなんだから」
という感じの言い回しの擁護が繰り返し出てくるんですが
このへんを素直に読むならつまり
・これで終わりではなくそのうちに更なるアクションはすべきである
・けどそんな短時間では全部やるの無理だからケンケン言わずに待ってあげなよ
という立場なんでしょうか?
が、そのわりには

しかし一部の界隈で更なる謝罪を求める動きがあるのも事実です。
この過度な謝罪要求

という感じも出していて、
書き手のスタンスがよくわかりません。



ルミネの謝罪は取り急ぎの暫時的なもので、更に追加対応があるべきなんでしょうか、
それとも既に完全でありこれで終わるべきなんでしょうか。


二重スタンス2 ルミネの責任の有無

自分は例のCMは完全にセクハラに当たる場面であり、不快に思う方がいるのが当たり前だと思っています。

「見た目で女性の扱いを変える男性」「女性は着飾っていれば仕事ができなくてもそれでいい」というメッセージしか読みとれません。これは完全にアウトですね。

と記事の序盤で全面的にルミネの非と判定している風ですが
後半ではなんだか別のスタンスが見えてきます。



CMの男性社員のようなことを実際に言われた人は多いのでしょう。実社会ではたとえそのような状況になったとしても不快感など表明できませんし、下手をすれば「冗談が通じないなんてキツイぜ」と不快感を示したほうが悪者にされてしまいます。
そういったやり場のない怒りの矛先がたまたまルミネのCMにぶつけられたと考えるのが自然だと思います。

(??
 いや、まさにそういう実社会のセクハラに迎合するみたいなCMぶったんだから
 セクハラへの怒りを丸かぶりするのは”たまたま”でもなんでもないのでは)

彼女たちに謝るべきは実際にセクハラをした加害者なのですが、
それはできない相談なので代わりに叩いても悪者にしないルミネを叩いているわけです。
さぁ、本当に悪いのは一体誰なんでしょう。

(???
 ・実際にセクハラをした上司、同僚
 ・セクハラ環境の尻馬に乗りながら服売ったるでー、に見えるCM作ったルミネ
 どっちが、じゃなくてどっちもそれぞれ悪いのでは?
 「上司同僚をツメないのにルミネをツメるなんておかしい!」とか言いたいんでしょうか。)



まとめると
・ルミネはたまたま怒りの矛先をぶつけられたと見るのが自然
・ルミネは八つ当たりで叩かれている被害者
・本当に悪いのはルミネではない
という見解が出てきました。



少なくとも序盤で言ってたこととまるっきり違います。
どっちが本心なんでしょうか。
まあこういうのは談判ならば話し込んでるうちに後から出てきたほうが本音であり
文章なら長文書いてるうちに最初のほうで書いた建前忘れて本音書いちゃうもんですが
「ルミネは悪くない」と思ってたなら最初から堂々とそう書きゃいいじゃないですか。



なのにそこは一旦隠し、
「とりあえずの対応なんだし」「ルミネは完全にアウト」という所からスタートしつつ
「底辺は金儲け」「イケハヤ」「ヤクザ」みたいな曖昧なイメージ論法を重ねて
しまいには「更なる謝罪を求めるのは過度」「悪いのはルミネじゃない」という
最初に言ってたのとは全然違う本音にスライド着地を測っていく。
書き口がインチキなのはむしろこの人のほうではないか。



5.総括というけども

総括:ネトフェミには気を付けよう
 とにもかくにも、過激な言動で怒りを煽るような言説がまかり通ってしまえば今後冷静に話し合うべき場面で不利になるのは女性解放の立場にある側です。「どうせ女は感情的で自分の快不快でしか物事を考えられない」と認識されてしまえば解決できる問題も解決できず、不快感を煽って得をするのは炎上商法を仕掛ける「ネトフェミ」になってしまいます。

いや、この人はむしろその
「どうせ女は感情的」というレッテル貼って封殺しようとするレベルの人ではないか。
まるで数段高いとこに座った第三者みたいな物言いだけども。
相手の言ってる内容に対する一個一個の精査より「こいつ〇〇だから」が先に立つ。



人類は基本仕様として多かれ少なかれそういう性格だろうけども
特に「ネトフェミ」と「真っ当なフェミニズム」のような
どう見ても定義の怪しい(主観と感情で決まってそうな)区分けを好んでるぶんだけ
平均よりもう少し危うい。
(造語新開発するのは勝手だとしても
 定義がガバガバすぎて不毛なレッテルや蔑称にしかなってないので
 あんまり使いたくない感じ)



過去に2ch見すぎによる何らかのトラウマ負ってる風でもあるし
この人自身がわりと不穏な論客に見えるのに
怪しい底辺ブログを突いてくれるからだけで乗っかっていくブクマカ達如何なものか。
(って書いてる間にブクマの流れが少し変わって賛同一辺倒でもなくなったみたい)


6.フェミの味方ではないが

あれでルミネは悪くないとか謝罪ちゃんとしてるよと言われると頷けない。
そんなにフェミ案件なんだろうかあれ。



それで底辺ブログについてだけども
今のところ根本的な批判は見当たらないと感じる。
今回長々取り上げた記事にしたって

かなり一方的な見方で書かれています。

ひどくて目も当てられないと思っています。

ひとつひとつ突っ込んだらキリがないのでそこについての言及はしませんが。

のように何が問題なのか具体的に論難することは徹底的に避けていくスタイルなので
(それでいて「総括:ネトフェミ!」は批判として低級すぎでしょう)
こういう批判者しか出てない間は叩けないんじゃないのかと。
つまりまだ掴めるような尻尾は出てないんじゃないかと。



実際ブクマの人達が集まって来てる理由はむしろ
「底辺やけに可燃物拾ってくるの上手いな」
「あいつ着火の仕方と人の呼び方がえらい手馴れてんな」
みたいな底辺ブログから受ける漠然とした疑問と不穏感でしょ。
空気が人狼っぽくてクッソ面白い。


7.人狼的な視線で底辺ブログを見ると

難しい本格的フェミニズムを勉強しましたよみたいな痕跡はあんま見えない。
そして、憎悪をそこまでは感じない(ここは感覚的で申し訳ないが)。
つまり、学問やルサンチマンのような各種の"内圧"はあまり高くなさそうなのに、
火力ばっかりやたら高い。
「金儲けでやってる愉快犯だ!」みたいに勘繰る人の気持ちもわかる。
もしかするとフェミクラスタにも底辺気に喰わんて人結構居るんじゃないかとすら思う。



が、
底辺ブログの人がフェミなんだとすれば
”扇動的で攻撃的な劣等フェミ”なのではなく
むしろ”敏捷で影響力強い有能フェミ”と言うべきではないだろうか。



というのもはてなtogetterでフェミ自認する人達を見かけてきた限り
異様に攻撃的な人格かつ扇動的な言動繰り返すタイプは結構居て(レッテル)
あの人達が底辺ブログのようにコンスタントな大炎上をプロデュースしないのは
その意志が無かったのではなく能力が無かったのでは?



プロモーションで客や女舐めたメッセージを世に発信する企業
に的を絞りテキパキ問題点解説し確実に炎上させていくあの活動は
その手際にせよ意義にせよ非凡かつエフェクティブであって
twitterで狭い案件で狭い仲間とギーギー言ってる凡百フェミより
よほど実力と存在感があるアルファフェミなのではないか。



…つーか
何かクリティカルな批判を思い付いたのでない限りは
まだ邪魔せず見てるほうが面白いと思うんですけど
みんな何考えてんでしょうね。



「なんかあいつ不穏!」ぐらいの気付きでしょっぱい絡みをしないで欲しい。
不穏なのは誰でもわかる。





(引用部の中の強調はketudanによります)