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悪い性格を直す方法 

anond.hatelabo.jp

書き手は確かに性格が悪いようです。




書き手は自分の直らない性格の悪さに悩んだ末に、「そもそも性格の良い悪いってどういうこと?」という疑問を持ちました。とてもいい疑問でしょう。知的です。
ブコメは残念ながらこの疑問をはぐらかすようなものが多く有害です。書き手を満足させるものでもないでしょう。




「性格が悪い」を分析しよう

性格が悪いとはどういうことか考えていきましょう。

皆さんは、性格が良いってどんなことだと思いますか。

分別のあることです。

逆に、性格が悪いってどんなことを指すと思いますか。

妄想に歯止めを持たないことです。
性格の悪さとはすべて、脳の中で自動的に走る妄想によって生まれます。

私はこのところ自分の性格の悪さにほとほと疲れています。

たとえばこれも一種の妄想です。
役に立たないことばっかりずーっと考えてるから疲れるのです。

バイト先の社長の奥様がいつもニコニコしていてすごくほがらかで幸せそうで、あんなふうになりたいと思う。

これも妄想です。
奥様はほんとにいつでもニコニコしているのか、幸せそうとはほんとに幸せなのか。確かな事実は全然ないでしょう。あなたが勝手に妄想してるだけです。あんなふうになりたいというのも傲慢なねがいであり妄想です。別の人と同じようになれる保証はありません。
よい性格になることと奥様のようになることは全然別でしょう。

性格の良い人って、やっぱりそもそも物事の感じ方が違うんでしょうか?

物事が起きた瞬間の感じ方も大事ですが、書き手の性格が暗くて腐ってるのは人と接する瞬間よりも、その後の長い時間に妄想を延々と回してるからです。

友達には、こちらから連絡しなかったら一切連絡がこないので、いつの間にか途絶えてしまった。
誰も私とは付き合いたくないんだなーって思って、息を潜めるようにしてる。苦しい。

性格が悪いというのはまさにこういうことです。
・人からもっと連絡が来るべきだ、と勝手に期待して怒る。
・連絡がないだけのことを「途絶えてしまった」とかドラマチックに装飾して怒る。
・「誰も私とは付き合いたくないんだなー」と人を恨む為のストーリーを作って怒る。

これが妄想です。
妄想に歯止めのない人間は性格が悪い、といったのはまさにこれです。


何事につけても「こうあるべきなのに…!」という身勝手な妄想を抱き、他人にも自分にも押し付ける、そして裏切られる。これが怒りや落ち込みの始まりです。
更には飯食ってても仕事してても移動中でも寝る前でも何しててもしょっちゅうそのことを思い出してるわけです。そしてそのたび怒ったり落ち込んだりしてる。脳でどんどん腐ったシナプスが生まれて太くなってすっかり癖になってるし、そんな無駄な思考のループの不毛さに脳もクタクタに疲れてるわけです。


「性格が悪い」を治そう

さあ、「性格の悪さ」の産まれる源がわかりました。
諸悪の源とは妄想です。無駄な思考です。
「性格の良い人」とは何か?思考の止まった人です。


書き手がするべきだった努力は「思考を止めること」ですね。

返事をハキハキして、いつもありがとうって感謝の気持ちを忘れずに伝えて、
それから、人に言われたことを否定せずに頑張ったり、ニコニコして言うことを聞いてみたりしたら都合良く利用されただけになった。
性格がいい人じゃなくてただの「都合いい人」になった。

人と関わると、ついうっかりぽろっと酷い事を言ってしまうし、いい事を言おうとすると嘘ついてるみたいでぎくしゃくして挙動不審になってしまうし、

これらの努力は頭の中を妄想(いい人になりたい、いい人って思われて優しくされたい)で一杯にしながらやってることなので思考が全然止まっておらず、しかも「頑張ったのに成果が出なかった!」と落ち込む準備まで万端だったので成果が出ないわけです。


一生懸命考えてるから治らないのです。これはいくつかの精神病に共通する傾向です。頑張ろう、真人間になろう、と力を入れても既に腐っているシナプスに流す電気を強化するんだから苦しみが止まるわけありません。統合失調とかうつ病の人は明らかに考えない方が良くなります。怒りっぽい人、恨みがましい人、文句多い人、みんな無駄な思考を止めた方が良い人になれます。彼等の性格は明らかに悪いです。自分や周囲を苦しめて、自律も出来ないのだから。 従って、

性格が良くなりたい

マジレスすると性格に「良い」「悪い」はない。性格が良い方に出る場面と悪い方に出る場面があるだけ。自分の性格を活かして良い方に出せるように状況を作っていくしかない。

2016/08/07 02:18

こんな無責任なことを言ってはいけないのです。性格の良い悪いは確実にあります。現に書き手は悪い性格で苦しんでいるのに「そんなもんない」はないでしょう。我々人類は素でだいたいみんな性格が悪いのです。気付いてないだけです。



思考を止めるには瞑想しかない

思考を止める方法があるでしょうか?一つだけあります。瞑想です。
たとえばいすに座り、慎重に背筋を伸ばし、体の動きを止めて、意識を自然呼吸による腹の膨らみ縮みだけに向けます。性格直す努力をしたければこれをずっとやってろということです。


常に腹の動きを感じ取って意識し続けなければいけないので、無駄な思考をした瞬間に腹への意識が途切れます。その何度も勝手に起こっている思考こそが人間を苦しめる「性格の悪さ」の材料です。やってみれば、びっくりするほど瞬間瞬間に無駄な思考が繰り返し勝手に起こっていることに気付けます。つまり「性格の悪さ」が発生する瞬間を何度も何度も手に取るように掴めるわけです。


最初はかなり思考してからようやく「あ、思考してる」と気付くぐらいに心が鈍いものです。瞑想を続ければ集中力もつき、思考の止まっている時間も延び、中断の回数も減っていきます。真剣に取り組む気があるなら毎日1時間はやるべきでしょう。無駄なことくよくよ考えてる時間のウン分の1で済む上に、1回目からとても気分が良くなります。


要点は、矛盾するようですが、「性格を直したい」という望みを一旦忘れて取り組むことです。その望み自体が妄想に汚れており(失敗した努力のように)、執着を産みかねないからです。「呼吸以外の何事にも意識を向けないぞ」「思考を入れるのはだらしないぞ」ということだけを念願にして取り組むのがよいでしょう。


瞑想によって腐れシナプスのこれ以上の自走をストップさせ、廃用性萎縮をもたらさなければいけません。その為には腐れシナプスが動き出そうとした瞬間に自分でそれに気付くことです。自分の意志と自分の観察によって手で悪い性格を摘み出して捨てるようなものです。瞑想はそのための気付く力の訓練です。

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その他のコツ

・瞑想中は感じたことを心の中で唱えて言葉で確認するのがよいでしょう。つまり基本的にはずっと腹のことを感じてるはずなので、「膨らみ膨らみ膨らみ、縮み縮み縮み…」と心で唱えているのが基本になるわけです。いつの間にか変な思考が入っているので、それに気付いたところで「妄想、妄想、妄想」と3回唱えれば妄想は消えます。またクールな心で「膨らみ膨らみ膨らみ、縮み縮み縮み…」に戻ります。


・自分のことばかり考えるのも精神病の元なので、瞑想中だけでも全てを他人事として取り組みます。自分の腹の膨らみを少し離れたところで見る。それが「膨らみ」「縮み」という念じ方です。「妄想」も同様。いったん自分はいないものとして取り組みます。「私が膨らませた」「私が妄想した」ではないわけです。


・瞑想を終える時は呼吸に合わせ、「吸います、吐きます、終わります」と3回念じてから終えるようにします。いきなりパッとやめると次から入りにくくなることがあるので必ず守ってください。


・一部の瞑想流行りで怪しい物も増えていますが、とりあえず「1日5分」だの「1日15分」だの言ってたら嘘っぱちの印です。筋トレでもなんでもそうですが、何かが変わるには集中した努力を最低1時間です(最初は2回に分けて30分ずつでよし)。


一週間も真剣に取り組めば、瞑想直後に「全てがクリアだけど怒りや落ち込みが心に入ってこない透明バリア状態」を感じられるようになり、また普段の生活でも徐々に人格が変わっているのに気付くでしょう。





 これは念を入れる瞑想スタイルの第一人者の本