ここはお前の日記帳

主にはてなブログやはてなブックマークから気になったことを

高畑淳子の会見は個人としても社会的にも正しい

mudani.seesaa.net

純粋に高畑親子の件で言えばこの田房さんの論旨にはちょっと頷けない。


あの会見をしなかったら何がどうなったと?

そもそも高畑淳子が会見をする前から高畑親子が大打撃を受けることは確定してるし社会もそれを知っている。高畑裕太は演劇の道や芸能界で生きる望みは断たれたし、5年ぐらい刑務所に入る。母も姉も日本1有名な性犯罪者の家族として顔を伏せて生きていかないといけない。


あの会見に臨んだ高畑淳子の胸の裡を推測する意味はないが、仮にあれを非常にクレバーに功利的に演じてたのだとしても、あの会見で得られた”利益”は自分への同情と理解を得ること、それによって少しでも自分と娘への余波を減らすということであって、それは犯罪者の家族の権利だ。


少なくとも「裕太が強姦したのはしょうがなかった」とか「裕太のせいじゃない」とかそのようなことは言っていない。

 結局この会見は、24時間テレビとか裕太が「仕事で」迷惑をかけた人たちへの謝罪会見でしかなかった。

被害者についても言葉を重ねていたと思うが、もっと全編被害者に向けた言葉にすべきだったと言うことだろうか?あの会見はマスコミに請われてマスコミ相手に話す席なのに?


あの場で被害者に語りかけ出したらそっちの方が怖いし不適切だし、もしそんな会見だったら田房さんのような人はいよいよ怒ったんじゃないだろうか。


加害者家族・高畑淳子の会見は性犯罪被害者に不利益を与える?

そうだろうか?
高畑親子はむしろ加害者とその家族のモデルケースになったと思う。
変な言い方だが、高畑裕太ほど当人・家族が大ダメージを受けた強姦者はそう居ない。
強姦の下手人はどれほどの報いを受けるのが相場なのか、というイメージを世間に刻み込んだと思う。


同様の被害にあった人やその関係者・弁護士は本件に後押しされて心置きなく厳しく訴えることが出来そうだが。「高畑親子のケースに見る相場に比べ、本件の加害者はまだ全然裁きが足りない」という風に。


そもそも、ある犯罪の加害者やその家族が厳しい報いを受けて苦しむ姿を世間に周知するのは、むしろ古来からある即物的で有効な治安維持の方法だ。その犯罪を軽く考えてる人間が多い時には特に効果がある。「10両盗んだら打ち首になるんだぞ」と広報され実際に下手人の切断された首が晒されれば、窃盗を軽く考える人間は激減するだろう。


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(画像は「麻薬に触ってそうな疑いがあるだけで裁判無しで射殺されるんだぞ」と実際に市民に路上処刑と死体を見せまくって治安を回復した「ダバオのジャッジ・ドレッド」ことドゥテルテ比大統領。)



このような晒し・引き回しの効果は犯罪被害者の立場を有利にする方向へ作用するものであるから(犯罪加害者の権利を軽視し過ぎてるのが問題だが)、

 加害者の家族がどんな風に苦しむのかを映像でハッキリと見せつけられてしまって、これから先、性犯罪・性暴力の被害に遭った時に、遭った人が、この会見の映像や高畑淳子の様子を思い出して通報を躊躇ってしまうことになるのではないかとも思う。

これははっきり言ってかなり論理を捻った上での難癖であろう。


頭悪くない人がねじくれた論理を弄する時というのは噓ついてる時か感情的になってる時で、田房さんはおそらく後者だろう。つまり、この人の言ってることの正味は「被害者は何も語れないのに加害者サイドばっかり苦しみを世間に表現する機会を与えられてて不公平に思うし不快だ」という憎しみや恨みの感情じゃないだろうか。

だけど、本当に、性犯罪の卑劣さを理解していて、被害者もこれから同じ世界で生きていくっていうことがどういうことか分かっていたら、本来、会見はしなくていい、するべきじゃなかったと思う。

結局「卑劣な性犯罪者の家族の分際で世間にペラペラ喋る機会を得てんじゃねーよ」という抑えきれなかった怒りなんじゃないのか、これは。


そうであれば、その感情を、捻った論理の難癖の形で噴出させるのは間違いだし、持ち出す機会の選び方も違うと思う。


「見つめたくない」から性犯罪の根源を扱わない?

 そして、母親に容疑者のもともとの特徴や、性犯罪の兆候などを聞きたがったり、容疑者の性格の“異常性”をことさらに語ろうとする記事がバンバン出てくるのは、「私は加害者になったり加害者の親になったりすることはない」と思いたい、安心したいという心の現れだと思う。

この件に関してはそんなんじゃなくて、「捕まる前から裕太はヤバかった」っていう話題があるからだよね。
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ドラマの共演者はじめ複数の女性芸能人からの「すぐ体を触ってくる」「嫌い」「セクハラがすごい」のようなコメントが発掘されてて、当時はそういうのが「仲のいい間柄のじゃれあい」「調子いいイケメンが振られてて面白い」みたいな処理でバラエティコンテンツになってたけどあれ実はシリアスな危機感や不快感を持ってSOS出してたんじゃないのか、みたいな。


だから報道は「アンタの息子普段からヤバかったんじゃないの」「アンタもそれ気付いてたんじゃないの」「芸能界入る前に問題起こしたことあるんじゃないの」って聞いてたわけ。


あの場で親に聞くのは悪趣味感の方が強いけど(バラエティネタにしてきたテレビ局にも聞け)、セクハラや不快行為を「ネタ」みたいに看過してきた結果が強姦なんじゃないのか?っていう、むしろ性犯罪の根源を(環境の共犯者性含めて)掘ってる質問だったりする。

 性犯罪・性暴力だって専門家達が研究してるのに、なかなかそういう話にならない。性犯罪・性暴力は、自然災害以上に、どうにもならないもの、みたいなことになってる

そもそもワイドショーっつーのは、きちんとした専門家を読んでてきて最新の研究成果を発表させて物事を科学的に究明していくようなもの……ではないと思うが。性犯罪に限らず。

 今こそ、普段、黙らされている性暴力被害者がどういう目に遭っているか、どんな風に裁判が行われるのか、どのように性犯罪はもみ消されているのか、被害の実態、その恐さ、そして性犯罪・性暴力を起こす人たちの実態、更正についてなどをテレビで流すべきなのに、ぜんぜんやらない。たぶんそこは、地震の恐さよりも見つめたくないものなんだと思う。 

「見つめたくない」っつーか、単純にそれ流したって視聴率取れないだけでしょう。被害者サイドだけじゃなく加害者サイドだって、「あの高畑親子の転落」だからコンテンツになってるだけ。


田房さんの主張するように「ワイドショー視聴者が自分に起こりうる脅威を見たがってない」ならば不倫ネタとか原発ネタとかがあんなに数字取れるわけない。


ワイドショーとはそういうもの。
もう言ってることが完全におかしい。

まとめ

この人の問題意識は「黙らされている性暴力被害者」に集約されるのだろうし、それ自体はどこからも何の文句も付かないものではあるけれども、少なくとも今回の高畑淳子の会見に寄せた当該コラムは完全に理屈がおかしい。


社会的弱者を背負う人の言うことであっても、その問題意識が重要なものであっても、理屈や持ち出す場所がおかしいときは話自体もおかしい。
おかしいものには突っ込まないといけないのでこんなものを長々と書いた。








あと…

ドラマに出てる高畑淳子大大大大大好きで、高畑裕太も、出るドラマごとに別の人みたいになるタイプの俳優だなーすごい才能だなーって思ってたから好きだった。

実はここに1番びっくりした。
個人的にはどっちも全然大した役者に見えねー。

山田尚子監督のマイルドな反逆  映画「聲の形」完成披露上映会レポート

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koenokatachi-movie.com
映画「聲の形」完成披露上映会を見て来ました。
ネタバレが大量にあります。
試写会的なもの行ったの何年ぶりだろう。



結論として、なんでしょう。
微妙です。
尖った感想を言いがたい。
凄いよかった!とは言えないですが悪くもなく。

1.改変orカットされた部分

自主映画製作

一切なくなりました。
原作でも存在意義が微妙な部分でしたし、映画に入れるには尺を取りすぎますし、妥当だと思います。

進路関係

一切なくなりました。
映画の中では学年もはっきりしてなかったと思います。原作での進路関係は読み切りから大きくつけたされた部分であり、たぶん原作者の環境の変化によって新しく作られた部分であり、原作者の思い入れの強い部分だと思いますが、しかしここも個人的には切ってよかったと思います。
映画版にふさわしくないと言うより、原作の時点でも、長い期間を掛けて描いた物語特有のテーマの分散・間延びの部分(よくいえばライブ感ですが)になっていたと思うからです。
進学を控えてわけわからんことしてる不自然さもなくなりました。

夜の迷子

硝子は夜道を出歩きませんでした。
元々原作の時点で強引でした。日ごろから家出癖のある妹を、それも家出後数日たってから、雨の振る夜中に突然探しに外へ出る女の子。母親に何も伝え置かず携帯も持たず、0時を回った深夜に町の人けのない場所をフラフラ探している、という不自然な展開だったので。

ハイテンション演出

「命を燃やし尽くしたいと思ってる!」とか言いません。
迷子がないため、夜道での将也と結弦のシーンもぐっと落ち着いた会話になっています。
将也は吠えたりせずボソボソ会話します。(というか映画の将也は全然吠えません)。
原作にはない傘の使い方をし、硝子は全く出て来ません。
硝子達の母のビンタも出てきますが、ローテンションな現実的なビンタです。

ハードだったり暴力的だったりするシーン

このシーンに限らず、原作のハード目なシーンが色々マイルドにされていました。
硝子との再開シーンでも転びません。
結弦はドロップキックしません。お風呂シーンは(妄想も含め)ありません。
「うきぃ!」も止まってる将也にすぐそばで「うき」です。
植野の暴行も静かです。とらどらみたいなグリグリ作画で展開されたりしませんでした。
真柴がパンチしません。

硝子達の母親の過去

一切なくなりました。
まあやってる暇はないでしょうし。
原作でもクリシェっぽくてどうかと思う部分でした。
完全なる悪役でしかない硝子の父親と祖父母達もいまいちで。

小学校担任のクズっぷり

一切なくなりました
原作ではかなり不自然な怠慢とクズさを見せ付けてた担任ですが怠慢描写クズ描写ゼロ。
喜多先生の偽善的な態度と無能さもカット。

結弦と母親の確執

なくなりました。
よく怒られてる、ぐらいで。誤解し合ってるような部分も薄く。

真柴の内面

一切なくなりました
事案にあたるような乱行や暴行も一切カット。
原作でもイベントのためだけのNPCのような、とって付けたような過去と話に都合のよいキレ癖のON・OFFがあり、切られたことが惜しくはない箇所です。

植野関係

色々なくなりました。
小学校時代のいろいろ、太陽女子、佐原との関係、ネコ耳のドアップ、猫カフェでのやりとり、家まで送らせる、家に来る、病室であれこれする、過去の回想。
原作では人気あるシーンも多かったと思いますが、原作で暴れすぎだったともいえるので悪くないかと思います。

硝子が別の学校でも受けてたいじめ

なくなりました

げんきくんやデラックス

そりゃなくなるわ

2.何で残したの?な部分

真柴の存在

内面が全くなくなったので、原作以上にいる意味がわかりません。ほんとに唐突に「友達になりたい」と寄ってきて他意もなく、橋でも「あれはひどいよ」「友達になれたと思ったのに」と常識人過ぎるコメントをして去っていくだけの人です。悪い人じゃないけど、この人何の為に居るの。

佐原の存在

中学時代とか太陽女子とか休日のお出かけとかばっさりカットなのでほんとになんなのかよくわからない人になりました。将也や硝子や結弦達と橋でだんだん仲良くなる過程もほぼ描かれず。原作では作者の思い入れ(美術的な手に職でのし上がる…)が暴走気味だったのに対し、映画ではかなり要らない子に。

結弦の不登校とか

母親の無理解とか確執とかがなくなった以上、やる意味ないですよね。まああっさりしてましたが。

西宮祖母の死

同じ理由で、別に生かしてもよかった。葬式のオリジナルシーンがやりたかったのかな。

170万を燃やす

原作でも本筋にあまり関係ないシーン。映画は将也母にウエイト置きたかった?

にゃんにゃんカフェ

原作と違い何も起こらないので何しにいったのかわからない。

飛び降り自殺関連

無駄にハイテンションなものやいたずらにハードなものを除く、というところに唯一製作者の方針みたいなものを感じたのですが、自殺はきっちりやりました。
1番要らないとこだと思うんですが。このノルマさえなければ、もっといろんなことを落ち着いた別の形に出来たでしょう。ただこれは「盛り上がりどころ」として商業的要請が強いのかなやっぱ。

3.何の為に足したの?な部分

硝子の右耳聴力が死ぬ

硝子の右耳の聴力が死んでるらしい、という設定は原作でも存在意義がいまいち不明な部分でした。(おそらく将也が怪我させたのが遠因となって死んだ、という設定があって没になったんだろう、ぐらいしか考えられません)何故かそこが掘り下げられ、医師に宣告されて落ち込むシーンが追加されています。

田んぼを自転車で往復するシーン

やたら往復します。ここでリズムを取りたいのかなんなのか。

小学校時代の植野のシーン

原作にある部分が結構切られたのに、なかった部分が色々足されてます。
このキャラが気に入ったのかな。

4.監督は原作にあまり感心しない?

なんだろう、山田尚子監督は実は原作を好きじゃない、ちょっと嫌いぐらいなんじゃないかと言う気がして来ました。すごくクールな目で素材として見詰めてると思います。

原作のあくの強いとこ、ちょっと下品な展開とか、読者を嫌な気分にさせて関心を引き込むようなテクニックとか、そういうのを片っ端から脱臭してあるんですよね。サラッと見られる聲の形になっています。鳴り続けるピアノとともになんか回想される遠い幸せな記憶と言う感じ。全編に渡って。

台詞も結構細かく変えるし、原作を一旦殺して自分の慣れてるやり方でやり直すような作り方。「お前のやり方は下品なんだよ!こうだ!」ぐらいの感じを演出にも脚本にも感じました。

原作の匂いを再現する気は薄いですね。自分のノウハウに強い自信とこだわりがある。細かく付け足されたものが多かったのは植野ですが、ただカットされた真柴や佐原と違い、意思を持って別の物に入れ替えた感があります。「いまの女子高生はもっとこういう喋り方をするんだよ!」みたいな。「硝子と仲良くしなきゃいけないって理由はないだろ!」とか。

いや、やっぱり監督は原作好きじゃないんだと思うなあ。好きだったらこれだけ「それは違うよ」という声だらけの映画にはならない。

私は原作に最終的には色々疑問や不満をもった一方、少なくとも絵や芝居はかなり好きなのですが、いろんなシーンで仕草や芝居がこつこつ変えられていて、そういうとこもほんとうに、再現する気なんか全然無いなと。

5.結局何に焦点を絞ったの?

単行本7冊分の漫画を約2時間の映画にするのはそもそも企画の時点で無理はあります。
である以上は、劇場版をきちんと独立した作品として成立させるためには、監督に明確な方針と決断が必要でした。「ここを大事にするぞ」「ここはガッツリ切るぞ」という。


結構切ってますし、変えてますし、細かい1個1個のレベルに「そのやり方は私は好きじゃないな!」みたいな監督の声は確かに感じたのですが、全体として何を描くからここはカットする、とか、全く新しい物を作る、とか、そういう意志や決断は感じませんでした。権限的にそんなことが出来るのかも謎ですが。

6.明確に欠点と言えそうなところ

やっぱり駆け足駆け足

そういうわけで、細かいカットや改変の意志は旺盛であるものの、大きいカットや改変はなにもないのが映画「聲の形」です。
だからとにかくシーンの繋ぎが駆け足。溜めるシーン入れてる場合じゃないし。カットの中でも掛け足。喋りだす前に言いよどんだり喋り終わったあとにカメラが回り続けたりするような余白や余韻は乏しいです。どんどん動くし気まずいシーンもみんなどんどん喋る。シンゴジラみたい(言いすぎ)。
ここはやっぱり欠点と言っていいと思います。より大きいカットと再構成をする決断が必要だった。

原作の省略のよさは死んでる

原作は「主人公か結弦の主観の届かないところは描かない(だから主人公と結弦以外はモノローグも出ない)」という面白い試みで描かれた漫画でした。かなりの部分を読者に想像させる仕組みがあった。映画でそれを再現するにはまた少しアイデアが必要でしたが、そこが取り組まれなかったのは残念だと思います。視聴者に描かれていない部分を色々想像させるような工夫は全くありませんでした。むしろたまに必要性の不明なことを説明する(猫カフェで慌てる植野とか)。

7.まとめ

なんでしょう。あんまりまとまりません。
映画で原作にない出番がつけたされてたのは主に永束くんと植野でした。
やっぱり動かしやすいんですかね。というか他のキャラがよく考えると究極的には実は居なくてもいい感じなんですよね。原作の時点から。
これ原作未読でいきなり映画見た人は理解できるのかな。
真柴とか佐原とか意味がわからないんじゃないだろうか。川井はエグみの意図的脱臭の影響をもっとも強く受けてるので、映画だけ見た人からすると普通に善人サイドですよね。


とりあえず備忘的なメモと、書きながら考えたまとまりのない雑感です。
後でもう少しまともな感想や考察の形で纏められるかも。



 
ファンブックって何か新しい情報が入ってるんですかね?

星島貴徳はアニメや漫画に影響を受けたのではない

anond.hatelabo.jp

アニメや漫画の影響ガーのような話題になった時にあまり星島貴徳が話題になることがないんだが、なんでだろう。
鬼畜系の同人も描いてた人が影響を与えられていなかったとは考えにくいし、限りなく黒に近いと思うんだが。

なんで話題にならないかというと、単に扱いかねるからだろう。
オタク達からもオタク有害論の人達からも星島は理解を超えていた。
ワイドショーでもあまりに猟奇すぎる欲望は見世物に出来なかった。
この書き手が星島を扱えるのは、星島のことを全然知らない&ボンヤリとしか覚えてないのにあやふやな認識で手を触れちゃうただの馬鹿だからだ。


そもそも星島の性嗜好は「女の手足を切り詰めて無力化してから仲良くセックスしたい」というものだった。”だるま”と言ってたと思う。「アニメや漫画の影響」って、そんなアニメや漫画がどこにある。バイオレンスジャックだって首輪付けて散歩までしかしてない。


エロ漫画にすらそんなの無い*1から苦労して自給自足になったのが星島だ。ニッチ過ぎる性嗜好を持った人間はリクエスト魔になるか自分で描いて交換するかしかない。かつては星島と出世前のマサオが仲良くグロいエロイラストを投稿して交流してる掲示板があった。今や1人は無期懲役で1人はぬりえおじさんだ。どっちも墜ちてるからコントラストが無い。




アニメや漫画に影響受ける人間なんかいくらでも居るだろうが、なんでよりによってその例が星島。チョイスのセンスが絶望的に無い。
星島は漫画やアニメで刺激してもらえる種類のものとはかけ離れる欲望持ってたから自分でイラスト描いたり乏しい同好の士と交流を持ったりした末に犯罪に手を出した。


あの性嗜好は完全に女性恐怖の産物で、星島も公判で「体に大きな火傷痕があって嫌がられるだろうから対等に付き合えないと思ってた」のようなことを述べている。
精神科医がどういうか知らないが、ネットでいろんな人間を見たり話をしたりした結果の個人的感覚では、変態的欲望をある程度上手い自作イラストにして恒常的に創作する人間は自分の倒錯傾向やその根源を自覚して楽しんでることが多く、だから事件や事故は起こしにくいと思っていた。


星島は頭が悪くなかったし、自分の内面にも自覚的だったと思う。火傷痕が自分の欲望や恐怖に関係があるというのも事件を起こす前から知っていただろう。それでもああいう形になったのは性欲が強すぎたからだと思う。星島は1日に5回以上自慰をしているとどっかで言っていたから。



ついでに言えば星島のお気に入りキャラはアニメキャラでも漫画キャラでもなく、2KたんというWindowsOSの擬人化だ。
外見も内面も厳密な設定がなく、描く人間が自分で自由に設定する方式のキャラだった。

*1:厳密には1人そのシュミの作家はいたがあまり多作でないうえ他界済み

「フジテレビ=日本社会の代表」という謎のブコメ

togetter.com
なんだこれ。


経緯

1.フジテレビが台湾人を侮辱する内容の番組を放映した
        ↓
2.台湾人だと言うアカウントがそのことをtwitterで取り上げる
        ↓
3.togetterでまとめられ、番組とフジテレビへの怒りや嫌悪のコメント一色
      


以上の事実に対してついたブコメの人気トップはこれ

フジテレビが最低なことをやらかした件 - Togetterまとめ

「台湾は親日」とか言っている日本人は、本音では台湾を見下しているというわけだ。日本社会のアジア蔑視は一昔前よりもひどくなっているが、こんな国が衰退するのは当然だよね。

2016/08/08 10:58


??



意味がわかんねえ

「台湾は親日」とか言っている日本人は、

その日本人、今の話のどこから出てきたの?

本音では台湾を見下しているというわけだ。

何を根拠にそう思ったの?



問1)
事実関係と経緯を見て、
「台湾を見下した」のは誰か答えなさい。

A.問題の番組を製作・放映したフジテレビ
B.「台湾は親日」とか言っている日本人
C.堀江貴文


これBとかCとか答える人は知能がヤバイと思うんですけど90人以上?の賛同者がついてツッコミが全く入ってない。はてなヤバい。


論理がわかんねえ

日本社会のアジア蔑視は一昔前よりもひどくなっているが、

これ一体どこから出てきた話で、何が根拠なの?

こんな国が衰退するのは当然だよね。

えっ。人を見下すのは良くないけど、それと衰退するかどうかは直接関係なくね?
国の興亡ってそういうことで決まってきたんじゃなくね?
呪術思考?



問2)
フジテレビがクソな番組を作ったことについて述べられる
概ね妥当な見解はどれか答えなさい。

A.フジテレビはクソでありBPOは熱心さが足りない
B.日本社会のアジア蔑視は一昔前よりもひどくなっている
C.ともあれ小池百合子の厚化粧は剥がれるべきである


これBとかCとか答える人は脳の回路が歪んでると思うんですけど90人以上?の賛同者がついてツッコミが全く入ってない。はてな歪んでる。



問3)
自国を維持・発展させるために重要な要素を一つ選びなさい。

A.環境に合わせた社会システムの更新とその為の適切な政策
B.親に感謝、アジア諸国をマジリスペクト
C.偉大な魂たちの霊言に耳を傾ける


これBとかCとか答える人はラッパーかエルカンターレだと思うんですけど90人以上?の賛同者がついてツッコミが全く入ってない。はてなマジあらゆることに感謝する日々。





まとめ

統計的な裏づけもなく一事を拡大して社会を論じる論法というのは馬鹿が好む典型的なやつですが(援助交際女子高生のニュース1本見て「日本社会のモラルは昔と比べ極度に低下した」とか言い出すやつ)、今回id:shigeto2006さんがそれに利用する”一事”はなんと「フジテレビがクソな番組作った」。


しかもその件のtogetterコメントにも非難の声しかない状況で、都合悪い物は見えない振りして「ここに日本社会の台湾蔑視・アジア蔑視が現れているのだ!」って、なんぼなんでも無理ありすぎじゃあ?大声でそれっぽいこと喚けば強引さを誤魔化せるってもんじゃあないでしょう。



ちなみにフジテレビは近年視聴率の下落も著しく、主要局の中でも飛び抜けて悲惨なフリーフォール状態だそうです。
主要テレビ局の複数年に渡る視聴率推移をグラフ化してみる(2016年)(最新) - ガベージニュース
視聴率の下落が止まらないフジテレビ - NAVER まとめ


さあ、
こんな視聴者からもソッポ向かれてる絶不調落ち目テレビ局が作ったクソ番組1本をして「日本社会の総意を表しその末路を予言しているのだ」という謎の主張を頑張る人に、なんて言えばいいんでしょうか。
このやり方でいいならあらゆる社会に自在な因縁つけられると思うんですけどね。


なんとか日本社会を呪詛したいという熱い思いだけは伝わってきますが、因縁付けにしたってあまりにも論理崩壊してて却下するほかありません。
歪んだ目的であってももっと頑張って頭を使うべきです。


こんな論理性の欠片もない意味不明ブコメが人気トップ取るようなはてなでは嫌だ。



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このおっさん提訴したのかしら。


いい加減な読解で義憤に打ち震えるな

headlines.yahoo.co.jp
どってことないニュースだと思いますが、ブコメが全体的に酷い。
なんか「外国人搾取だ」ふうに怒ってる人が居るんです。



まずちゃんと読め

最初ほんとに何言ってんのかわからなかったんですが、

 許可された時間を超えて外国人留学生らを働かせたとして、大阪府警外事課が入管難民法違反(不法就労助長)容疑で、激安スーパーで知られる「スーパー玉出」(本社・大阪市西成区)の前田託次社長(71)ら同社幹部3人と法人としての同社を書類送検したことが8日、分かった。

おそらくこのあたりを読んで、内容をよく理解できないまま、

許可された時間を超えて外国人留学生らを働かせた

激安

とかの単語に反応して「ブラックだな!」「外国人搾取だ!」とかそういう合点になったんでしょうか。

「スーパー玉出」上限時間超え中国籍留学生ら働かせる、容疑で社長ら書類送検 (産経新聞) - Yahoo!ニュース

「お客さまにご迷惑をおかけして申し訳ない」いやお客様じゃなくて留学生だろ。。。根が腐っとる

2016/08/08 17:32

玉出は未だに反省もなく、留学生達への詫びもない、根が腐っておる!と。
搾取された外国人留学生のための正義の怒りに打ち震えてます。
ブクマカも☆つけてる人達も実に良心的ですね。



でもこのニュースはそんな話と全然違います。




在留資格ぐらいチェックしろ

このおっちょこちょい良心的な人達がとっさにイメージしたのはきっとあれでしょう。
外国人に対する奴隷的な扱いと悪辣な低賃金・長時間労働の告発報道。そういうのは基本的に研修の在留資格で入って来てる外国人です。「研修であって労働ではないので最低賃金も社会保険も関係ないぜ!」「労働者じゃないから超長時間労働させて休ませなくてもいいんだぜ!」という冒険的な企業家達が外国人研修生(その実奴隷)を集めて無茶苦茶やると*1


しかし、このニュースに出て来る外国人達は留学生です。はっきりそう書いてあります。つまり在留資格が留学ということです。研修生農奴とは経緯や立場が違います。共通点は、研修ビザも留学ビザも就労資格がないことぐらいです。



実態は「留学生を支える優しい玉出」

じゃあニュース本文の「許可された時間を超えて」とはなんなのか。
本来就労のための資格ではない留学資格で来日する外国人について、「アルバイトであれば、許可を取れば、週28時間までは働いてもいいですよー」というお目こぼし制度があって、その時間のことです。 そこを偽装しながら超えていたと。


つまり休講期間にガッツリバイトしたい留学生達が制度を破って週28時間以上働いてた、スーパー玉出もそれを受け入れて偽装の協力をしてた、というニュースです。


法律違反なので仲良く摘発されましたが、この2者の間ではどう考えてもWin-Winだったでしょう。「時給1000円で同じ場所で制限なくバイトが出来る」と聞いたら留学生は殺到したと思います。複数のバイト掛け持ちして誤魔化したりする必要もなく、偽装もやってくれて、時給も悪くない。どう考えても篤志家的な雇用主です。犯罪者なのが残念でしたが。


しょっちゅうグレーなことやっては新聞記事になって、完全に当局に目をつけられてるスーパーだと知ってれば留学生もここを違法行為の相棒にはしなかったかもしれません。




…という程度の内容も読解・理解できず、まるで頓珍漢な義憤でキリッと見栄を切るブコメに星が集まってるのは馬鹿の群れって感じで暗澹とした気分になるのでやめて欲しい。
義憤っぽい馬鹿はただの馬鹿より悪質有害です。


おまけ

「スーパー玉出」上限時間超え中国籍留学生ら働かせる、容疑で社長ら書類送検 (産経新聞) - Yahoo!ニュース

金がないと勉強も生活もできないのに、留学生の立場で金を儲けるのは難しいというアンビバレント。本件の玉出は脱法的だが良心的。

2016/08/08 20:32

「スーパー玉出」上限時間超え中国籍留学生ら働かせる、容疑で社長ら書類送検 (産経新聞) - Yahoo!ニュース

ブラック事案かと思いきや報酬は別名目で払っていたのね。つまりWINWINだったのか。でも違法。ううむ。多少面倒でも社員に登用すれば良かったのかな。週2万8千ではきつかろう

2016/08/08 19:50

この人達は2者間がWin-Winなことまでは理解しておられますが、
…社員登用? だから留学生だっつーんだよ。


留学生とは学資を蓄えて勉強しに海を渡る人達であって、在留許可も勉学のためのもので、趣旨から言っても就労資格なんか当然無いわけです。
資格外の多少のバイトが許可されるもののそれで滞在費を賄うような制度設計ではない。
”週2万8千ではきつかろう”とか”留学生の立場で金を儲けるのは難しいというアンビバレント”とかいうのは的外れな感想ですし、留学生を正社員雇用出来るわけないし、もし正社員として働くなら「あんた勉強どうしたの?」という話です。
 
 
 

翌8月9日の追記

今朝になり同件について複数の記事が出てブコメも膨らんでいたが、やっぱりあんまり理解されていない。
不法就労「組織として把握できず」 スーパー玉出が会見:朝日新聞デジタル
スーパー玉出社長ら書類送検 留学生ら不法就労疑い:朝日新聞デジタル


ブラック労働問題と勘違い系

コスト削減が出来きる上に半人前に苦労させて精神鍛錬にもなる。合理的だ!! - Kitajgorodskij のコメント / はてなブックマーク
学生のアルバイトに何を言ってるんだか。力の入った皮肉コメントとおどろおどろしいタグがなんとも間抜け。
まだまだブラックな労働実態があるのかな。 - Baatarism のコメント / はてなブックマーク
記事のどこを読んでブラック労働だと思ったんですかね…
これは制度上の欠陥だからいくらでも他であるよ。JICAが独占する国策奴隷制度。 - udgw88 のコメント / はてなブックマーク
どう考えてもJICA関係ない。
つーか外務省所管独法が主宰する国策奴隷制度が存在していながらそうまでして集めた人材の供給先が玉出とか悪の組織として面白すぎないだろうか。つえーな玉出。

その他

こういうニュースで日本人のしごとが移民にとられるって言い出す人がいないのなんでだろうか? - oskimura のコメント / はてなブックマーク
時給1000円出してるのに日本人バイトが集まらなくて留学生頼みになってたわけだから。労働力買い叩き問題には見えない。それぐらい景気が良くなってるのか、日本人の間で「玉出はやべえ」と悪評が抜き難く立ってたのか、どっちかでしょう。
 


スーパー玉出社長ら書類送検 留学生ら不法就労疑い:朝日新聞デジタル

“同社は朝日新聞の取材に対し、2014年2月に留学生側から「春休みなのでもう少し長く働きたい」と言われ、受け入れたと説明。” 違法ではあるけど、気持ちはわからなくもない。日本人学生なら働けるのだし。

2016/08/08 15:29

ヘンテコブコメが多すぎて、こういうごく普通に記事を読んでごく普通に理解してる数名のブコメがやたら尊く感じられる。はてなのブコメなんて本当いい加減なもんだ。


*1:ちなみに制度が変わってこの手は今は出来なくなったはずです。違法な悪質雇用主は未だに居るでしょうが

悪い性格を直す方法 

anond.hatelabo.jp

書き手は確かに性格が悪いようです。




書き手は自分の直らない性格の悪さに悩んだ末に、「そもそも性格の良い悪いってどういうこと?」という疑問を持ちました。とてもいい疑問でしょう。知的です。
ブコメは残念ながらこの疑問をはぐらかすようなものが多く有害です。書き手を満足させるものでもないでしょう。




「性格が悪い」を分析しよう

性格が悪いとはどういうことか考えていきましょう。

皆さんは、性格が良いってどんなことだと思いますか。

分別のあることです。

逆に、性格が悪いってどんなことを指すと思いますか。

妄想に歯止めを持たないことです。
性格の悪さとはすべて、脳の中で自動的に走る妄想によって生まれます。

私はこのところ自分の性格の悪さにほとほと疲れています。

たとえばこれも一種の妄想です。
役に立たないことばっかりずーっと考えてるから疲れるのです。

バイト先の社長の奥様がいつもニコニコしていてすごくほがらかで幸せそうで、あんなふうになりたいと思う。

これも妄想です。
奥様はほんとにいつでもニコニコしているのか、幸せそうとはほんとに幸せなのか。確かな事実は全然ないでしょう。あなたが勝手に妄想してるだけです。あんなふうになりたいというのも傲慢なねがいであり妄想です。別の人と同じようになれる保証はありません。
よい性格になることと奥様のようになることは全然別でしょう。

性格の良い人って、やっぱりそもそも物事の感じ方が違うんでしょうか?

物事が起きた瞬間の感じ方も大事ですが、書き手の性格が暗くて腐ってるのは人と接する瞬間よりも、その後の長い時間に妄想を延々と回してるからです。

友達には、こちらから連絡しなかったら一切連絡がこないので、いつの間にか途絶えてしまった。
誰も私とは付き合いたくないんだなーって思って、息を潜めるようにしてる。苦しい。

性格が悪いというのはまさにこういうことです。
・人からもっと連絡が来るべきだ、と勝手に期待して怒る。
・連絡がないだけのことを「途絶えてしまった」とかドラマチックに装飾して怒る。
・「誰も私とは付き合いたくないんだなー」と人を恨む為のストーリーを作って怒る。

これが妄想です。
妄想に歯止めのない人間は性格が悪い、といったのはまさにこれです。


何事につけても「こうあるべきなのに…!」という身勝手な妄想を抱き、他人にも自分にも押し付ける、そして裏切られる。これが怒りや落ち込みの始まりです。
更には飯食ってても仕事してても移動中でも寝る前でも何しててもしょっちゅうそのことを思い出してるわけです。そしてそのたび怒ったり落ち込んだりしてる。脳でどんどん腐ったシナプスが生まれて太くなってすっかり癖になってるし、そんな無駄な思考のループの不毛さに脳もクタクタに疲れてるわけです。


「性格が悪い」を治そう

さあ、「性格の悪さ」の産まれる源がわかりました。
諸悪の源とは妄想です。無駄な思考です。
「性格の良い人」とは何か?思考の止まった人です。


書き手がするべきだった努力は「思考を止めること」ですね。

返事をハキハキして、いつもありがとうって感謝の気持ちを忘れずに伝えて、
それから、人に言われたことを否定せずに頑張ったり、ニコニコして言うことを聞いてみたりしたら都合良く利用されただけになった。
性格がいい人じゃなくてただの「都合いい人」になった。

人と関わると、ついうっかりぽろっと酷い事を言ってしまうし、いい事を言おうとすると嘘ついてるみたいでぎくしゃくして挙動不審になってしまうし、

これらの努力は頭の中を妄想(いい人になりたい、いい人って思われて優しくされたい)で一杯にしながらやってることなので思考が全然止まっておらず、しかも「頑張ったのに成果が出なかった!」と落ち込む準備まで万端だったので成果が出ないわけです。


一生懸命考えてるから治らないのです。これはいくつかの精神病に共通する傾向です。頑張ろう、真人間になろう、と力を入れても既に腐っているシナプスに流す電気を強化するんだから苦しみが止まるわけありません。統合失調とかうつ病の人は明らかに考えない方が良くなります。怒りっぽい人、恨みがましい人、文句多い人、みんな無駄な思考を止めた方が良い人になれます。彼等の性格は明らかに悪いです。自分や周囲を苦しめて、自律も出来ないのだから。 従って、

性格が良くなりたい

マジレスすると性格に「良い」「悪い」はない。性格が良い方に出る場面と悪い方に出る場面があるだけ。自分の性格を活かして良い方に出せるように状況を作っていくしかない。

2016/08/07 02:18

こんな無責任なことを言ってはいけないのです。性格の良い悪いは確実にあります。現に書き手は悪い性格で苦しんでいるのに「そんなもんない」はないでしょう。我々人類は素でだいたいみんな性格が悪いのです。気付いてないだけです。



思考を止めるには瞑想しかない

思考を止める方法があるでしょうか?一つだけあります。瞑想です。
たとえばいすに座り、慎重に背筋を伸ばし、体の動きを止めて、意識を自然呼吸による腹の膨らみ縮みだけに向けます。性格直す努力をしたければこれをずっとやってろということです。


常に腹の動きを感じ取って意識し続けなければいけないので、無駄な思考をした瞬間に腹への意識が途切れます。その何度も勝手に起こっている思考こそが人間を苦しめる「性格の悪さ」の材料です。やってみれば、びっくりするほど瞬間瞬間に無駄な思考が繰り返し勝手に起こっていることに気付けます。つまり「性格の悪さ」が発生する瞬間を何度も何度も手に取るように掴めるわけです。


最初はかなり思考してからようやく「あ、思考してる」と気付くぐらいに心が鈍いものです。瞑想を続ければ集中力もつき、思考の止まっている時間も延び、中断の回数も減っていきます。真剣に取り組む気があるなら毎日1時間はやるべきでしょう。無駄なことくよくよ考えてる時間のウン分の1で済む上に、1回目からとても気分が良くなります。


要点は、矛盾するようですが、「性格を直したい」という望みを一旦忘れて取り組むことです。その望み自体が妄想に汚れており(失敗した努力のように)、執着を産みかねないからです。「呼吸以外の何事にも意識を向けないぞ」「思考を入れるのはだらしないぞ」ということだけを念願にして取り組むのがよいでしょう。


瞑想によって腐れシナプスのこれ以上の自走をストップさせ、廃用性萎縮をもたらさなければいけません。その為には腐れシナプスが動き出そうとした瞬間に自分でそれに気付くことです。自分の意志と自分の観察によって手で悪い性格を摘み出して捨てるようなものです。瞑想はそのための気付く力の訓練です。

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その他のコツ

・瞑想中は感じたことを心の中で唱えて言葉で確認するのがよいでしょう。つまり基本的にはずっと腹のことを感じてるはずなので、「膨らみ膨らみ膨らみ、縮み縮み縮み…」と心で唱えているのが基本になるわけです。いつの間にか変な思考が入っているので、それに気付いたところで「妄想、妄想、妄想」と3回唱えれば妄想は消えます。またクールな心で「膨らみ膨らみ膨らみ、縮み縮み縮み…」に戻ります。


・自分のことばかり考えるのも精神病の元なので、瞑想中だけでも全てを他人事として取り組みます。自分の腹の膨らみを少し離れたところで見る。それが「膨らみ」「縮み」という念じ方です。「妄想」も同様。いったん自分はいないものとして取り組みます。「私が膨らませた」「私が妄想した」ではないわけです。


・瞑想を終える時は呼吸に合わせ、「吸います、吐きます、終わります」と3回念じてから終えるようにします。いきなりパッとやめると次から入りにくくなることがあるので必ず守ってください。


・一部の瞑想流行りで怪しい物も増えていますが、とりあえず「1日5分」だの「1日15分」だの言ってたら嘘っぱちの印です。筋トレでもなんでもそうですが、何かが変わるには集中した努力を最低1時間です(最初は2回に分けて30分ずつでよし)。


一週間も真剣に取り組めば、瞑想直後に「全てがクリアだけど怒りや落ち込みが心に入ってこない透明バリア状態」を感じられるようになり、また普段の生活でも徐々に人格が変わっているのに気付くでしょう。





 これは念を入れる瞑想スタイルの第一人者の本

やまもといちろうを吊るせ

www.minnanokaigo.com
すごいこと言ってますね。駄々漏らしですね。
「みんなの介護ニュース」でこの寄稿。
実に舐めてる記事だと思います。



さすがにブコメで突っ込まれてるかなーと見たら、これ。

【やまもといちろう氏 特別寄稿】 相模原の障害者19人刺殺は思想犯と言えるのか|みんなの介護ニュース

「重く受け止めろ」だけでそれ以上の具体的な方向性がない、何か言ってるようで何もない隊長らしい纏め。「現代社会や常識に対する挑戦」を後先考えず壊す方向でネット俗情引っ張ってきた代表格が隊長だからなあ。

2016/07/28 17:42

この読めてなさ! びびるわ。
これさー、「やまもといちろう信者なので好意で目が眩んでやまもとのヤバい部分が読めませんでした」、つーならまだわかりますが(ダメですが)、このブクマ書いてる人はやまもといちろうに敵意を燃やしててなんとか批判してやろうって立場の人ですよね?☆つけてる人の多くも。


それで頑張って見つけたアヤ付け箇所が「何か言ってるようで何もない」???「具体的な方向性がない」??????
ダメだこりゃ。話になんね。
やまもとアンチはやまもとの相手になってないですね。


やまもとの記事を見ていこう 1

まずはボンヤリした感覚のレベルからで恐縮ですが、
今回のこの記事なんか変だなーと思いませんでしたか?
普段のやまもとの文に比べて圧倒的に頭に入ってきにくいんですよ。
一読して「ん?何言ってんだ?こいつ」って印象がまず残る。
(そこでノータイムで「何か言ってるようで何もない」とか「非常にフラット」とかいう結論になる奴等は0点。もう少し頭使って、どうぞ。)


確かに、書き手に意見というものがないのに無理矢理膨らませて一本にしてる駄文というのもあります。しかしこの記事はそれではないです。だってやまもとの意見と言うか立場は相当に強く表現されてますから。


やまもとの記事を見ていこう 2

前置きは終わりで、実際にズバーッと見ていきましょう。
引用大量になりますが要約しますから大丈夫です。

というのも、19名の死者、20名以上の負傷者を出す一方、それらはすべて障害者であり、殺そうと思えば殺せたはずの健常者の職員については拘束する程度で傷つけたりはしていない、という点に、この犯人の強い思想性を思い至らせるからです。

やまもと「犯人は自分なりの筋は徹底して通しており自制とジェントルぶりを見せた。」

「後悔も反省もしていない」、ただ家族に対しては「申し訳ない」と、一見矛盾するようで首尾一貫している供述をしているわけです。

やまもと「犯人は逮捕後ぶれず、発言も首尾一貫している。」

まさに突き詰めれば哲学上の「他我問題」、すなわち自分と異なる他者に意識はあるのかという深淵な課題を突きつけているものであり、同時に役に立たない障害者は社会にとっての制約、存在悪であると思想的に完結していることになります。

やまもと「犯人は犯行の下敷きに確固たる思想を持っており、そこでは我々に迫ってくる深遠な課題すら見て取れる。」

犯人の思想が「特殊だ」「狂っている」と言って線引きして終わりで済む話なんだろうか?

やまもと「犯人の考えを特殊化やキチガイ扱いして終わりにするな。」

ヤフーニュースのテーマで、「介護殺人」の特集が組まれ大きな反響がありました。
「母親に、死んでほしい…」介護者の葛藤

やまもと「犯人の訴えはメディアでも特集が組まれるほどのホットトピック」

きちんと犯人の思想を咀嚼して、単なる狂人の凶行と線引きし他人事とせず向き合う必要があるのではないかと感じます。

やまもと「犯人の思想を咀嚼(!)せよ。キチガイ扱いせず、わがこととして向き合え。」


さあ、何も言ってないどころか!
やまもとの本音は強烈かつ、明白です!
文意は一貫しています。
やまもとは、「俺は犯人の思想には共鳴する。」「みんなこの思想犯の思想に全力で取り合え。」つってるんですよ!
この文章はそれ以外の読みようがないものです。


やまもとの記事を見ていこう 3

このように、整理して見て行けばこれほど明確なやまもとの立場・主張が込められた文であるにもかかわらず、通しで読むと全体として何言ってんだかわけわかんない印象になるのは、最終2段落のせいだと思います。

おそらくは、介護問題も含めてこの危険な思想でさえもひとつの類例として受け入れて、障害者や認知症の被介護者に対する安楽死論争のようなものに繋がっていく可能性はないわけではありません。殺人など絶対に許されるものではないが、それを建て前と考え、本音では家族の負担が厳しいとなったときに良きところで人生を終えてもらえる仕組みを考えようという話に容易になっていってしまう前に、きちんと犯人の思想を咀嚼して、単なる狂人の凶行と線引きし他人事とせず向き合う必要があるのではないかと感じます。

ここに保険があると言うか、誤魔化しがあるんですね。意図的でしょう。
>家族の負担が厳しいとなったときに良きところで人生を終えてもらえる
>仕組みを考えようという話に容易になっていってしまう前に、
って。


犯人の示唆するところは誰がどう考えても安楽死の議論です。
やまもとは当然それを理解してこれだけプッシュをしてるわけです。
「犯人の思想を咀嚼せよ」とまで言っているのですから、これはまさに、
「家族の負担が厳しいとなったときに良きところで人生を終えてもらえる仕組みを考えようという話」以外の何者でもないでしょう。


でも最後だけ正反対のことを書くんですね。「…という風になっちゃまずいから」みたいなね。それで一気に全体が何の話わからなくなるうえ、「犯人に乗った」だの「事件から安易に安楽死議論へ誘導をかました」だのと言われなくなるわけです。


これはもうコラムニストの手管というより大昔のネット喧嘩師のような姑息な手口ですが、実際この程度の保険装置で撹乱されるチョロいやつばっかりですからね。コメント欄やはてブ欄に突撃してる執念深そうなやまもとアンチですら。

突き詰めれば、自分にとって理解のできない、不要な人物は傷つけてもよいのだ、殺してもよいのだ、という発想につながる極めて狭量で最悪な犯行だとしても、この事件が投げかけた問題は深く重いことを、介護に関わる皆さん全体としてぜひ知っていただきたいと思います。

この文も変でしょう。意図的にやってます。
「自分にとって理解のできない、不要な人物は傷つけてもよいのだ、殺してもよいのだという発想」程度のつまらない犯罪思考なんかであれば、否定して終わりなわけです。


そんなくだらない、見る価値のないもんだと思ってるならやまもとはああして広く世間に発表する文の中であれだけ大プッシュはしないでしょう。


つまり、やまもとは犯人の思想をそんなもんだとは全然思ってないのです。狭量で最悪だなんてことも別に思ってないのです。でも少しそういう書き方をしておくのですね。そうすると読者が混乱してくれるから。


倫理的に詰められそうな本音を書く時はそのような保険装置を仕掛けておくに限ります。読者が適度に混乱するのがいいんです。
もし混乱せずに突っ込んでくる奴がいても、最低限の脱出口にはなるわけです。「私は犯人のことは厳しく批判しているでしょう、ほらここです。あんたの突っ込みは邪推・因縁ってもんでしょう」と。


しかしちゃんと押さえて読めるなら、「あいつと自分の間に線引きをするな」とまで文中で何度も言ってますからね。相当ですよ。やまもと自身は犯人に対して深く頷くところがあったとしか思えないw


きわめつけはタイトルですよ。

相模原の障害者19人刺殺は思想犯と言えるのか

あれは思想だ、思想犯だ、ただのキチガイとして捨てるな、と執拗に言うのはやまもと本人です。なのに「思想犯と言えるのか」なんてタイトルつけるんですね。まるで、「みんなが思想犯だといってるけど俺(やまもと)はそこは慎重になるぜ」ぐらいの雰囲気を出したタイトルです。ボンヤリ読んでる人はこれだけでも混乱させられてしまう。


まとめ

思想犯というのは現行の法や体制に不法なやり方で叛逆する奴等です。
ましてその思想の表現の為に大量殺人を敢行したとあってはもう、その国家で暮らす善男善女からすれば「奴はキチガイ」として自分達とのあいだに溝を引いて捨てるしかない存在です。取り合われてはいけないアンタッチャボーです。


その思想犯が刑場に引っ立てられていったあとの市場で、「彼と自分に線を引くな」「彼を捨て去るな」「彼の挙は我々に深遠な課題を突き付けた」「彼の思想をわがこととして咀嚼せよ」って叫んでるおっさんが居たらどうですか。私が特高なら真っ先に引っ張りますけどね。



こんな明々白々のとぼけた共犯者、人狼で言ったら狂人丸出しのおっさんを、その丸出しの尻尾を咎められずに「何も言ってないじゃないか」なんて批判を付ける馬鹿達が居る。ほんとにまあ話にならない。
こんな間の抜けたアンチしかいないんだったらやまもとのおっさんは向こう十年も無敵でしょうな。そりゃこの程度の保険の舐めた記事書くわ。